モンゴル軍 携行糧食

その昔、馬にまたがりアジア・ヨーロッパ・北アフリカを席巻し、海を越えて日本にまで攻め入るほどの強大な軍事力を持つ国が突如現れました。 それが中央アジアでチンギスハーンが興したモンゴル帝国です。  彼らは巧みな馬術と戦闘技術、そして移動しながらの生活形式により、信じられないくらい長距離の遠征を可能とし、当時の全世界とも言える地域を次々とその支配下に置きました。 その後、モンゴル帝国は衰退しましたが、現在でも人口の35%が牧畜民で、生活の基盤が遊牧文化の国である、かの国の子孫たちが軍隊で食べている携行糧食について、これからご紹介します。

軍隊における携行糧食の条件として必要なのは、まずは長期保存が可能な事、持ち運びがしやすい事、簡単に食べられる事、なによりその国の食文化に則り、普段から食べ慣れている物を支給すると言う事が挙げられます。 特に最後の「普段から食べ慣れている物」と言うのは重要で、それに加えて食事の習慣と言うものも無視できません。 つまり国により食事の回数も違えば、朝昼晩食のうち、どの食事に重きを置いているのかも違ってきますので、その辺りを加味しながら食事を補給する必要もあるわけです。

さて、そのあたりに注意しながら、早速この度入手したモンゴル軍の携行糧食をの内容見てみましょう。


メニュー

1、塩茹でビーフの缶詰 
2、マトンの缶詰
3、ブダータイホーラガ(モンゴル炒飯)
4、ゴリャシ(モンゴル風ハンバーグ)
5、ボールツォグ
6、ボルツ
7、アーロール
8、エーズギー
伝統の食文化
上記の写真を見てみると、まずはすぐに気が付く事がありませんか?
我々が一般的にイメージする戦闘糧食とは、密閉されたパックや箱に、レトルトや缶詰などを組み合わせ、詰め込んだ物を想像します。 もちろんモンゴルのレーションもご多分に漏れず、ちゃんと缶詰やレトルトの食品も用意されていますが、 良く見ると簡単にビニールに包まれただけの食品が多数見かけられますね。 実はこれらはモンゴルの伝統食であり、普段から彼らが良く食べている食品なのです。 
モンゴル軍は年間国防費2500万ドルと決して裕福な軍隊ではないため、専用の軍用糧食を開発する事もままならないという実情もありますが、この国は大陸性気候で湿気が少ないため、乾燥食品はそのままでも日持ちしやすく、また農作物に乏しい土地柄に加えて長い冬は食料が乏しくなるので保存食品が発達し、レトルトなどに加工する必要も無く、そのままでも十分長期保存が可能な食材が豊富にあるのです。 しかも毎日居住地から数十キロも移動しながら家畜を放牧させる仕事を日課としている遊牧民は、無加工で簡単に食べられる食品を工夫し、馬上でも手軽に食事が可能な食品類を代々受け継いできました。 それらの食品はそのまま軍用の携行糧食としてもうってつけだったのです。

反映される食習慣
さらに配給された食糧を見ると、これらの食品の組み合わせにも彼らの国の食習慣の一旦を垣間見る事が出来ます。
モンゴルの人たちの(主に牧民の事ですが)食事は夕食一回だけを指し、朝食と昼食はどちらもミルク入りのお茶と、 乾燥乳製品や、小麦を練って揚げた「ボールツォグNo.5」と呼ばれる揚げパンだけで済ますことが多いそうです。 これらは特に時間を決めず、適当に小腹がすいたら袋から取り出してボリボリ食べるだけ。 その代わり夕食はしっかり摂る。その食習慣を反映し、このレーションの夕食用と思われる、缶やレトルト入りの食品パックは、結構な量が詰まっています。
(しかし最近は町に住む人を中心に、三度の食事を落ち着いて摂る習慣が定着しつつあるようですが)

配給量の謎
とは言えこの分量は他国の基準からすると余りにも多すぎるので確認したところ、これで一人当たり3日分の配給量だと判明しました。
ちなみにモンゴルには国軍と国境軍があり、この糧食は、実は国境軍のものなのです。 
中国とロシアに挟まれたモンゴルの国境軍は、常に国境警備の任務に当たっているわけなのですが、日本の約4倍の国土面積(156.500平方`b)と、それに伴う広大な国境線を一日では到底回りきれないため、数日掛けて見回りをしなければならず、そのため食料も数日分が纏めて支給されるのでしょう。

配給方法
モンゴル軍で支給される伝統食の方は、ビニール袋に入った状態で支給されますが、乾燥したモンゴルではビニールに入れるよりも布袋に入れたほうが蒸れたりせず長持ちするため、携帯時には布袋入れ替えて持ち歩きます。
缶やレトルトは民間品を組み合わせて支給しており、、国境軍は所属や行動の隠匿性のため、缶詰類はラベルは剥がし使用するそうです。

このようにモンゴル軍の糧食は、国情や食習慣を大きく反映し、この国ならではの形態の発展して現在の形に落ち着いたものと思われます。

さて、それでは国軍の戦闘糧食はどうなっているのか? 国境軍に引き続き、国軍のレーションも入手出来ましたのでご紹介します。

メニュー

1、塩茹でビーフの缶詰 
2、マトンの缶詰
3、ブダータイホーラガ(モンゴル炒飯)
4、ボルツ
5、アーロール
6、エーズギー
7、ボールツォグ
基本的には国軍も国境軍も内容的には殆ど違いがありません。というか全く一緒。 唯一ゴリャシ(モンゴル風ハンバーグ)がありませんが、あれは現在国境軍の一部でテスト採用されている段階で、国軍では今のところ採用予定は無いのだそうです。 
ちなみにこの国の国軍と国境軍は旧日本軍の陸軍と海軍に似たところがあり、泥臭く(男っぽく)、保守的な国軍、オシャレで先進的な国境軍と言う図式があり、お互い仲も悪いのだとか。

話を戻しますが、我々飽食の日本人から見ると、 「あれ?メニューの種類はコレだけ??」 と疑問に思うことでしょう。 
もともとモンゴルという土地は、年間降雨量が少ないため農作に不向きで、森も少くないため植物性の食料は殆ど採れません。 当然狩をする獲物も少ないので、昔から牧畜に頼って生きてきました。その為町に住む一部の人を除き、今でも食事の多くは家畜から取れる食品が主であり、夏は貴重な財産である家畜を減らさないために乳製品が主な食事。 冬は家畜の乳が出ないの為、夏の間に作った乾燥乳製品と家畜の肉のみという食事が一般的です。
なので、どうしても食事の種類のレパートリーが少ないのは仕方ないでしょう。 
但し軍営地で食べられている兵食はロシア風定食などもあり、また職業軍人は支給品の他に、自分の好きなものを自弁して携帯できるとのことです。
(徴兵された兵は支給された糧食だけしか携帯を認められていません)

自弁する食品のサンプルも送っていただきましたので、紹介します。

左上から、フィッシュスナック、バタークラッカー、アンチョビ、鰯のトマト煮缶、ウェハース
これら以外に、サラミソーセージや様々な缶詰を好みに合わせて持っていくことがあるそうです。


試食レポート

さて、お味の方ですが、まずはモンゴル伝統食のほうから試食してみました。

一番上の長細い揚げパン「ボールツォグ」は、小麦粉にバターやヨーグルト、ミルク、砂糖などを加えて練り、揚げたものです。 日本でも似たようなお菓子を見かける事がありますが、コチラは甘さが控えめで、固く締まり、それほど油っぽくも無いので食事用にぴったり。 味はしっとりした乾パンと言った感じ。
普段モンゴルの人はコレを食べる時、スーティツァイと呼ばれる塩を加えたミルクティーと一緒に食べるのが一般的だそうです。

次に左端の茶色い繊維質の物が「ボルツ」と呼ばれるビーフの干物を粉砕したもので、 このまま食べる事も出来ますし、お湯に入れてスープにすることも出来ます。 。
普通はスープにすると言うので早速お湯に浸してみると・・

     

こんな感じのスープが出来上がります。 
肉が細かくほぐしてあるので、削り節と同じ原理で良くダシが出て、一瞬で数時間煮込んだような肉の旨味がお湯に溶け出しますが、イギリスレーションのビーフストックの様にかなり独特の臭みが鼻を突きますので、苦手な人は苦手かも。 
しかしコレに岩塩を加えると素晴らしい味になり、僕はこの臭いも含めてとても気に入りました。
ボールツォグと一緒に食べても美味しいです。

右端の白い塊は「アーロール」と呼ばれるヨーグルトの固まり。 日本では馴染みがありませんが、甘酸っぱく、独特の乳酸発酵した風味もあり、とても美味しい。 ただし一般的な日本人の味覚からすると癖が強いので好まれないようです。
これは比較的柔らかいタイプの「アーロール」ですが、ガチガチに乾燥させた固い「アーロール」もあるそうで、冬の間に食べる保存食だそうです。

手前の狐色の固まりも「エーズギー」と呼ばれるチーズの一種を乾燥させたもので、こちらは本当に歯が折れそうなくらい固い食べ物。
特に味は無く、糒(干し飯)をそのまま食べているような感じなので、大きな固まりを口に入れると中々噛み砕けず、30分近く唾液で溶かさ無いと飲み込めませんでした。
普段柔らかいものしか口にしない日本人には、かなり手強い食べ物です。


さて、さらに肉料理をご紹介しましょう。

  

塩茹でビーフの缶詰は一缶約500g。中には塊の牛肉がごろんと煮汁と一緒に入っているだけで、味付けも塩をベースに至って単純でシンプル。しかし香草類も少なからず使われていて、臭み消しにローリエの葉っぱが入っていました。
思ったほど塩辛くも無く、肉は噛み締めるたびに旨味が口の中に広がり、ボールツォグと一緒に食べるとついついあとを引きます。
写真でも分かるとおり、かなりの量の油脂が表面に浮いていて、これが冷えるとだんだん固まってきます。その為冷えた状態での喫食には向かず喫食事にはお湯などで温める必要があるのですが、湯煎すると缶がだんだん膨らんできて、開封する時に気をつけないと熱い油が飛び出し、実際今回も火傷をするところでした。

  

こちらは塩茹で羊肉の缶詰めで、ビーフより一回り小さい缶に340gほど入っています。 味付けは基本的に一緒ですが、コチラはスープに油脂が少なく、羊独特の風味があるので、また違った味を楽しめました。 何処の部位かは分かりませんがゼラチン質が多く、白い半透明な部分の塊を口に入れるとトロリトして、スープに油分がすくない代わりに肉のぱさつきを抑えてくれました。
こちらは冷えた状態でも喫食はできそうですけど、やはり温めたほうが美味いでしょう。
マトンは臭いというイメージがありましたが、自然の草を食み、のびのびと健康的に育った羊肉はとても上品な肉質で、気になる臭みもそれほどありませんでした。 もしくは数千年間羊肉を食べ続けてきた民族の羊調理法が、肉の臭みを押さえているのでしょうか?

  

ブダータイホーラガ(モンゴル炒飯)は、米を食べる習慣のあまりないモンゴルにおいても、わりとポピュラーな食べ物のようです。 
これも塩茹で羊肉の缶詰めと同じ大きさの缶詰に300gちょっと入っており、米にほぐした肉がかなりの割合で混ぜ込まれていて、臭い、食感、見た目、味が、自衛隊の「とりめし」にとてもよく似ています。 なので比較的食べなれているので最初は美味しくいただけましたが、米が粘りの少ないインディカ米であるのと、油を多量に使ってあるので油分が鼻をつき、さらにその油が冷えるとだんだん口にまとわりつくようになり、しまいには米が底の方でつぶれて米の食感がなくなって来たので、一人で1缶を食べきるのはかなり辛いでしょう。 いや、コレだけであれば食べられたかもしれませんが、おかずが肉の塊なので味覚が単調になり、拒否反応を起こしたのかもしれません。
決して不味くはないし、味付けもちょうどよく肉もたっぷりなので、空腹時こってりした物が食べたい時にもう一度食べてみたいです。
ちなみにこの缶飯にも底の方にローリエの葉っぱが一枚入れてありました。

さあ、実は一番気になっていたのがこのゴリャシ

銀色のレトルトパックはなんと2Kgちかくあり、これだけで他国の24時間レーション一箱に匹敵するボリュームがあるわけです。
コレをもらたときに説明で「モンゴル風ハンバーグ」だと教えてもらっていましたが、パッケージにはソーセージ、肉製品と書かれており、どちらにせよ挽肉を使った食べ物に間違いないだろうと想像していました。 ハンバーグもタルタルステーキもその昔、今のモンゴルの人がヨーロッパに伝えたと言われていますしね。

さて早速、意を決して開封してみると、中からは・・・
  

!!!凄い大きさの肉の塊がこんなに・・・・・・・
やはりモンゴル料理はこうでなくっちゃ!シンプルに素材の味で食べさせるのが通ってもんです。
さて微妙に納得したところで改めて試食。 これも塩茹でした牛の赤味肉ですが、缶入り肉の味付けよりもさらにあっさりしています。 
むしろなにか調味料をつけて食べたいくらいですが、 しかし肉の旨味は濃厚で、流石に食べきれずに残ったこの肉を使い、後日カレーを煮てみたところ、これがまた驚くほどの濃厚な牛肉の味があるカレーが出来上がりました。 今まで食べたビーフカレーの中でもダントツの美味さ!!
元の素材がいいのか、ほんの少しの香辛料でも、味わいがぐっと引き立ちます。

ゴリャシについて、ハイド氏より追加情報を頂きました。以下そのままメール内容を掲載します

「ゴリャシ」の謎が解けました!w

結論から言うと、あれは「ゴリャシ」です。「ゴリャシ」は「塩味の蒸した肉」の事で、ハンバーグ状のものも同じく「ゴリャシ」です。
要するに、肉の塊でも、ミンチにして成形したもの(モンゴル風ハンバーグ)でも、塩味の蒸したものなら「ゴリャシ」なのです。
(あの様な形状のものなら)

モンゴルの友人はパッケージに「ソーセージ」と書いてあったので「ソーセージ=挽肉使用」と言う事で肉の塊ではないと判断し、「モンゴル風ハンバーグ」と言った様です。
今日、電話で話したのですが、「なんでパッケージにソーセージなんて書いたんだろうね?」なんて言ってました。モンゴル恐るべしw

ちなみに、「ゴリヤシ」「ゴリアシ」でぐぐって見て下さい。一皿に肉、ライス、野菜が盛り付けられたメニューがヒットします。
発音は「ゴリャシ」が一番近いです。
で、この「ゴリヤシ」「ゴリアシ」ですけど、皆さんこのプレート(定食)の名前だと思ってるんですね。
まあ、それでも間違い無いのですが、正確にはのっかってる肉の名前と言う訳です。いかにもモンゴル的…。


今回の試食レーション

真ん中のトレーに入っている物は

このボルツ(乾燥牛肉)と玉ねぎのスープです。



揚げパンのボールツォグも、頂いてからかなり日が経っており、冷凍してあると言えども風味はどんどん落ちています。
そこで今回試食会用に自分で作ってみることにしましたが、意外と簡単に作ることが出来、結構揚げたては美味しいので作り方を紹介。
まずはホットケーキミックスを元に、膨らみ過ぎないように小麦粉を同量加え、牛乳だけで練っていきました。 本来はヨーグルトなども加えるそうですけど、日本で一般的に食べられているヨーグルトとは根本的に違うので、そこまでは拘りません。
少しづつ牛乳を加え、耳たぶくらいの固さになるまで生地が固まったら水分が均一になるように練ります。
油を火にかけて、頃合よく温度が上がったら生地を適当なサイズに契り、両手の平をこする様に生地をひも状に伸ばしていきます。
形成した生地を油に入れると膨らみますが、温度が低いとどんどん膨らみすぎて割れてしまいますので、最初は高い温度で表面を揚げ、一度火を切って余熱でじっくり中まで火を通すとよいでしょう。
適当に油の中で転がし、全体が均一に熱が加わるように揚げ、全体が狐色になったらOK。
揚げたては表面サクサク、中はふんわりしてとても美味。 しかし数時間経てば硬くなってきます。
本当の作り方とは違いますが、食べ比べてみると貰ったボールツォグにかなり近いものが出来上がりました。
梅雨時でなければ日持ちもよいと思われますので、機会があれば是非作ってみてください。


モンゴルの伝統的食文化について。

家畜に食生活の多くを頼っている遊牧の国モンゴルでは「白い食べ物」と「赤い食べ物」の時期が周期的に訪れます。
家畜に子が生まれ、母家畜が乳を出すようになる春から秋までは乳製品が主食となるのですが、これは「白い食べ物」と呼ばれます。
アーロールやエーズギーなどは白い食べ物の代表でしょう。
夏は肉の保存が難しいため、特別な時以外は家畜を殺すことは稀です。 しかし晩秋、気温が氷点下になると肉が凍るため外に放置するだけで保存できるようになり、この時期になると、家畜から取れる乳の量が少なくなるため、夏に太った家畜たちの肉が主食になります。
これらの肉と、肉の入った食品を「赤い食べ物」と呼んでいます。
(この言い方も最近ではあまり使われず、赤い食べ物は「マハーホール」=(肉料理)と、そのまんま言うそうですけど)
乳製品や肉も乾燥保存し、一年を通じて食べますが、家畜は貴重な財産でので夏場の生肉は貴重な食べ物。
しかし軍隊では時期に関係なく肉も乳製品も支給しなければなりません。
元々野菜類が極端に少ない土地柄なので、配給食糧はもっぱら肉(缶入り)と乳製品(乾燥)が中心となりますが、軍営地食堂で支給される配給食は野菜が使われ、ロシア風の定食なども出されているようです。

今回の配給食品には組み込まれていませんでしたが、このようなインスタント食品も演習等で使われていると言う事で紹介します。



これも市販品と言うことですが、船外活動する宇宙飛行士の絵が書かれていたり、現代科学の粋を集めた最先端糧食っぽいですね。



しかし中身は生米と乾燥野菜&乾燥肉、それと調味料でした。



これは「ボルツトィシュル」と言い、直訳すれば「干し肉のスープ」
モンゴルではあまり米を食べる習慣はありませんが、これは日本の雑炊に似て食べやすい。
モンゴル料理の味付けの基本は塩ですが、このスープにはハルガェとゴニドというモンゴルハーブが使われていて
「ボルツ」から出るダシと相まって、非常に複雑で奥行きのある風味が楽しめます。


モンゴルでは磚茶(ダンチャ)という紅茶を良く飲みますが、夏の間に欠かせない飲み物が、この馬乳酒(アイラグ)



文字通り馬の乳を原料に攪拌発酵させた飲み物であり、馬が乳を出す7〜9月の間しか飲まれません。
酒といってもアルコール度数は2%程度と低く、酔うための飲み物ではなく、お茶感覚または医食同源の薬として飲まれています。
大人はもちろん、老人や赤ん坊にもすすんで飲ませ、訪問客には並々注いだ馬乳酒でもてなすのが礼儀だとか。
馬乳酒には各種のビタミンやミネラル、カルシウムなどが含まれていて高血圧、中風、心臓病、肺結核など様々な病気に効果があると言われ、
肉類を主食とする遊牧民がビタミン不足などの栄養失調等の病気にかからないことの理由の一つに、
この馬乳酒の効果があるのではないかと言われています。

味はとても酸っぱく、甘味の無いカルピスソーダのような風味で、(というか、元々カルピスの元祖がこの馬乳酒らしいのですが) 発酵時に発生する炭酸のシュワシュワした飲み口と、独特の(胃酸のような)あと味が苦手な人も多く、しかもこのお酒は現地の人でもたまにお腹を下す代物なので、飲みなれない日本人は相当覚悟をしなければいけません。
(中には全く平気な人もいるようですが、私はコップ一杯分すら飲みきれませんでした・・)
注、シュワシュワした飲み口はペットボトル入り馬乳酒特有のものらしく、一般的に家庭で作られて、直ぐに飲まれる馬乳酒は、マイルドで飲みやすいそうです。

最近はこのようなペットボトル入りも売られるようになり、割と時期を気にせず飲まれるようになって来ましたが、たまに中で発酵が進んでいるので、注意しないとシャンペンのように噴出す事もあり。
(しかし、暫く置いておくと中身の成分が分離してしまうので、飲む前に良く振る必要があり、どうしても噴出してしまいます)

水の代わりの飲み物なので、軍営地でも作られて飲まれています。(但し幹部クラス)
ミネラルウォーターではいくら飲んでものどの渇きが癒されない事がありますが、馬乳酒を飲むと不思議に少量でものどの渇きが癒されるとか。

牛皮の袋に入れられた馬乳酒は2〜3時間おきに馬乳を搾り、継ぎ足して攪拌を続けるので冷蔵庫に入れなくても悪くなりません。
(つまり悪くなる前にどんどん飲んでしまい、新鮮な馬乳を継ぎ足すので)
基本的にペットボトル入りでも中で菌が生きているため、美味しく飲める期間は作られてから一週間くらいで、冷蔵庫に未開封で保存しても風味が落ちるので2〜4週間しか持ちません。 
なので夏限定の飲み物なのですが、初冬、最後に作った馬乳酒を皮袋のまま地中に埋めて冷凍し、旧正月に飲む事もあるそうです。




この度、なぜモンゴルのレーションなどと言う珍しいものが入手できたかと言うと、
実は現在、日本人向けに共産国の軍用銃器を撃ちまくれる、モンゴルミリタリープログラムという企画があり、
そこで銃のインストラクターを務めておりますハイド氏と、ヒョンナ事からお知り合いになる機会に恵まれ、
そこで今回無理を言ってお願いしたところ、嬉しい事に、快く引き受けてくださいました。
ハイド様、この度は本当にありがとうございました。
またハイド氏のご親友であるナラン(エートスの社長)様にも、今回のレーション入手にあたり、並々ならぬご協力を頂いたとお聞きしましたので
ナラン様にも重ねて御礼申し上げます
(ちなみにナラン様の父上は国境軍の幹部殿!)

上記糧食以外にもハイド様からは、下の写真のような珍しい物を沢山送っていただきました。
もう感激して感謝の言葉も見つかりません。

下の敷いてあるポンチョは、旧軍の将校マントみたいでカッコイイです!


旧ソ連の皮製マップケースや新品のコンパス、モンゴルで流行っているラップのテープなんかも頂いてしまいました


所でそのモンゴルミリタリープログラムというのが、これがまた凄い企画なのですヨ!
共産圏の銃器と言うとコピー銃の乱造で、あまり性能の良い話は聞きませんが、ココで撃てるのは高性能ロシア製の新品に近い極上の銃!
それが広大なモンゴルの射撃場でフルオートで撃ちまくれるのです。
もちろん弾も高性能な軍用ファクトリーロード! GUAM辺りで撃つ弱装リロードとは訳が違います!
さらに戦車なんかも自分で操縦できるプログラムもあり、おまけにモンゴル軍の兵食なんかも食べられるとか。
興味ある方は是非、下記のリンク先で詳細を確認してください。



参加申し込みを希望される方は、「The戦闘糧食」という合言葉を! なにかいい事あるかも!!