オピストコンタ

動物と菌類とが単系統と示唆されてから久しい。菌類は植物よりも動物に近縁であるとはにわかに信じられなかったが。
菌界と動物界を合わせて、Opisthokontaオピストコンタ上界として使われる場合が多い。

Opisthokontaオピストコンタ
この言葉、初めて使ったのはかのキャバリエ=スミスらしい。

それよりもオピストコンタ、
元来ツボカビ類に用いられていた用語だ。




ここのとこ山荘の中はツボカビ釣りのカップでいっぱいだ。
思いつくままに各所の泥水を採取しているが、山荘主のホームグラウンドの寺家ふるさと村「四季の家」の雨水を溜めた泥が最も食いつきが良かった。
セロファンの端に隙間の無いほど遊走子嚢をつくった。
バラ色のコロニーを見ると
Rhizophlyctis rosea のようだ。
水も汚れてきたし、そろそろ捨てようかと思った矢先、
おーっ!
遊走子嚢に壷の口が出来始めた。
壷の口はランダムに多数できる。
立体的にはこんな形。
こちらは新治のマムシ谷戸溜池水のツボカビ遊走子嚢。壷の口がものすごく長い。

これも新治、焼き釜小屋の泥水から出たツボカビ遊走子嚢。
まるで卵菌の造卵器のように油球を持つが、しっかり壷の口を作った。



いずれの壷の口からは遊走子が出るはずだが、なかなかお目にかかれない。
先日のAllomycesカワリミズカビ、この遊走子だけは大きくてよく見える。ツボカビの特徴である後方に1本の鞭毛を持って泳ぐ。

Opisthokontaオピストコンタ
(後方鞭毛類)
ギリシャ語のopisthoー後方+kontos鞭毛 の造語。

菌類と動物の近縁性、
形態的には動物の精子、ツボカビの遊走子が後方の1本の鞭毛で進むことが根拠の一つとなっている。
遺伝子的にはあるタンパク質の配列がオピストコンタ類には同じ場所に20アミノ酸の挿入配列が見つかったことで、この考えはほぼ定着しているようだ。