チャワンの反転

茶碗型、パラボラ型は構造的に形成が簡単、強度もあり、盤面の胞子散布に都合良く、実にコストパフォーマンスに優れた形態だ。
反面、非常に不利な形態でもある。
チャワン上に雨が溜まったりホコリを被ると、胞子を飛ばすことが出来ない。
太陽と対面は常に乾燥の恐怖がつきまとう。
(Peziza sp.)
そこでチャワンはひたいにシワを作って考える。
これはシトネタケの仲間
(Discina sp.)
外側に反転することにした。
ノボリリュウの仲間。
(Helvella sp.
外側に反転、多数の子嚢盤を作ったアミガサタケ類は最も完成度の高い外転グループだ。
(Morchella sp.
一方、内側に反転するグループも居る。
ウツロイモタケ
(Hydnocystis japonica)
チャワンの名残りの側糸も残る。

クルミタケの仲間。
どんどん内側に巻き込み子実体の密度を高めて行くのがわかる。
(Hydnotrya sp.)
それどころか、乾燥を避ける為、地下生活を模索し始めている。
胞子を噴射する為の構造の筒状子嚢の形も変え始めた。

(どうしてこの変なページを作ったのかは、今日このクルミタケを見つけて、その断面につくづく感心したから)
内側反転組で最も完成度の高いグループはトリュフだろう。このきれいな大理石模様をご覧下さい。
中でもこの写真、黄トリュフ
(Tuber sp.)
(2006.7/22、8/6のページ参照)
1子嚢1胞子、いち早く少子化を率先しているところはTuber中最も進んでいると思われる。
しかし外側にも内側にも反転しないグループも居る。
そのかわり数だけが頼り、という方向もあるようだ。
(Scutellinia sp.)


子のう菌の中で、
Discomycetes(盤菌綱)の分類はいろいろ有るが、基本のPezizaから外側反転、内側反転と形態的変化をとげていった上記グループを
Pezizales(チャワンタケ目)とするのが山荘主はわかりやすい。